2021年度精密工学会秋季大会は,精密工学の分野で活躍されている会員の皆様の新しい知見や取組みをさらに発展させることができるように,従来のオンライン・オンデマンド方式に部分的な現地開催とオンライン・リアルタイム方式を取り入れて開催することになりました.
学術講演会は,研究開発成果や製品群を発表し情報交換する場であり,対面形式による密な相互対話が不可欠であることは当然のことであります.しかし,新型コロナウイルスの感染終息が見通せない現状では慎重な感染対策への配慮が求められております.
本来であれば,皆様を神戸大学(兵庫県神戸市)にお迎えする予定でした.この地では,12年前の2009年度秋季大会を開催しましたが,2021年の開催につきましては,講演者・聴講者の健康と安全に最大限配慮しながら,新しいスタイルの学術講演会を模索することとなりました.
すでに精密工学会では,2020年度秋季大会からオンライン・オンデマンド方式による学術講演会を実施しており,精密工学に関する新しい考え方や問題解決方法を共有する場として成功しています.2021年度の秋季大会では9月21日から30日にかけてオンライン・オンデマンド方式で講演発表,企業展示を提供する一方,当初予定されていた会期である9月21日と23日には,オンライン・リアルタイム方式でセッションを開催するほか,9月22日には特別講演とシンポジウムならびに贈賞式を現地開催とし,それをオンライン・リアルタイム方式で提供する予定です.
各分野で進んでいるデジタルトランスフォーメーションの流れに,昨年来の新型コロナウイルスの感染拡大が重なり,今後の国内外の学術講演会のあり方も試行錯誤する時期を迎えました.従来のオンライン・オンデマンド方式に部分的な現地開催とオンライン・リアルタイム方式を取り入れて開催いたします.この場を利用して,精密工学とその関連分野も含めて活発な議論を展開して頂くことを期待いたしまして,皆様のご参加を心よりお待ちしております.
2021年度秋季大会実行委員会 委員長 白瀬 敬一